[Robot] 「強制停止回路」っぽい何かのページ

このページは、「プラレス3四郎」連載開始35周年記念 第1回プラレス大会のノベルティとして選手のみに配布された「強制停止回路もどき」に関する解説ページです。一般向けには「ホビーロボット用電圧監視基板」として頒布されています。

●毎度の注意書き

毎度のコトではありますが、本品は基本的にAS ISです。できる限りのサポートはいたしますが、さすがに無理なコトもございます。

明らかに初期不良であると判明するものに関しましては交換いたしますが、入手後一週間程度を限度といたします。

一部、ハンダ付けが必要になります。電子部品等の扱いに慣れた方を前提とした品物です。

●ざっくり、どんな物か

機能的には、ロボットを強制的に遠隔で停止させる回路…なんかではなく(笑)、単にバッテリの監視をしてる基板になります。LEDの光り方で、概ねの電圧レンジと、起動後にどれぐらい低下したかが分かるようになっています。

発注元からのオーダーは「厨二病的な感じの部品配置に、厨二病的な感じの基板パターン」という難題至極。仕方がないので、初期ファームには「厨二病的な感じの起動シーケンス」まで実装しときました(爆)。でもこれ、実は元ネタがあってYAMAHAのルータ「RTX1210」の起動シーケンスがこんな感じなんですよね(笑)。

最初は単にLEDが適当にピカピカしてたらイイという話だったのだけど、話がエスカレートした結果、Arduino互換基板を作ることになりました(笑)。だって、電圧計機能を搭載しようなんて話になっちゃったんだもん。

ただ、ArduinoのAVRチップは大きすぎです。表面に置くとLEDの配置を阻害するので裏へ追いやり、代わりに三端子レギュレータを何かのモジュールに見立ててその周囲にLEDを配置するという形にしました。

上下左右にある3ピンの穴は全部共通になっており、いわゆるRCサーボのコネクタと互換があります。四角いランドがGND側です。まぁ、パターンの幅の関係上、あんまりコレに強力なRCサーボへの中継役をさせるのは得策では無いと思いますが…許容電力的に(^_^;)。

頒布版については、この3ピンの穴にハンダして使うヘッダピンを1個添付してありますので、ご自身のロボットに合わせてどこかの穴にハンダしてお使いください。

なお、大会ノベルティ版のみ、この裏面の特製シルク付きの基板が配布されています。一般向け仕様には、このシルクはありません。シルク付きが欲しい人は…たぶん開催されるであろう第2回に期待かな(笑)。

●詳しい仕様

以下に、本基板に関する詳しい仕様を掲載します。

  • マイコン回路仕様:Arduino Pro Mini互換
  • 回路図:こちら
  • 使用マイコン:ATMEGA328P-AU 5V 16MHz
  • ブートローダ:書き込み済み
  • 初期スケッチ:書き込み済み(スケッチへのリンク
  • スケッチ書き込み方法:USBシリアル接続にて
  • 搭載LED:単色緑 x 1、単色橙 x 1、フルカラー小 x 1、フルカラー大 x 1、各色独立制御可能
  • 入力:電源電圧計測ポート x 1…抵抗分圧により最大約15Vまで計測可能
  • 隠し入力:RCサーボPWM信号入力ポート…時間計測により、PWM幅をある程度判断可能

基本的には、Arduino Pro MiniにLEDを並べただけのものを、それらしく基板化したものです。初期スケッチ書き込み済みですので、このままで電圧をある程度把握できるようになっています。

初期スケッチの仕様では、厨二な起動シーケンスっぽいデモを行ったあと、単色LED二つは点灯、フルカラー小は電圧に応じて色変化、フルカラー大は、起動時の電圧から一定の割合ほど電圧ダウンすると色が変わります。

初期スケッチでは実装していませんが、実はRCサーボの信号線もマイコンの端子に接続してあり、コッチをチェックするコトで、コントローラからLEDの点灯状態を変更するコトも可能になります。現状、簡単なサンプルコードでその動作を確認できます。

●スケッチ書き込み方法

スケッチの書き込みは、USBシリアル変換ケーブル、もしくは変換基板を介して行います。推奨するタイプの変換基板は、このタイプのものです。

端子が一列にならんでおり、端から順にGND, CTS, Vcc(5V), TxD, RxD, RTSになっているものがオススメです。上の写真では、青色がGNDの側になります。なお、sparkfunの変換基板でも動作を確認していますが、基板に書いてある端子の色の順がヲイラのと違っていますので、端子の順にお気を付けください。

(こっちに先に気づいていれば、そっちに合わせたんだけどねー)

ケーブルの反対側はこのようになっています。先端のコネクタは、マックエイト社のコンスルーで、1.27mmピッチのものを用いています。ちなみに、実は2.54mmピッチのものも樹脂ハウジングは共通のようですので、ピンの位置を上手に動かせば1.27mmピッチに変更できます。

2017/8/20現在においては、こちらで購入されるのが一番お手軽かなと思います。6ピンなので、2.54mmピッチの6ピンのを購入して3本ほどピンを移動させればOKです。

コンスルーの役割は、基板のスルーホール穴に差し込んで簡易コネクタとして使える点にあります。なので、上の写真のようにスルーホール部に差し込んで接続します。基板のパターン上、四角いランドが茶色側になります。基板の裏から差し込んでも表から差し込んでも問題はありませんが、左右逆にするコトのないよう注意してください。

この状態でArduino IDEからスケッチを書き込む事が可能です。Arduino Pro Mini / ATmega328 (5V 16MHz) の設定で書き込んでください。なお、書き込み時は別途電源を用意する必要はありません。この辺は普通のArduinoマイコン基板と同じです。

●頒布に関して

とりあえず頒布を開始しました…が、ショップとかあるワケではないので、基本的に手売りです。二足歩行系のロボットイベントでヲイラを見かけたら、お声をおかけください。1個3000円にてお分けします。

なかなか売り切れにはならないかとは思いますが、万が一売り切れた場合、次の入荷までは約二ヶ月程度は掛かると思います。

●第1回プラレス大会後の余談

現在、2017年8月20日の朝8時…大会翌日の朝であります。

第1回プラレス大会参加の皆さま、お疲れ様でした。ヲイラはスタッフ側で現場カメラマンやってきましたが、機材搬入と諸々で結構疲労困憊(^_^;)。

さて、大会も無事開催されましたので、これまで伏せてきたネタについての情報公開をしました。今回の大会では、大会選手にこのノベルティが配布されました。こいつがヲイラの別の意味での大会参加になっているんですよね。これはこれで結構疲れました(笑)。

でも、あちこちで喜んで頂けたようでほっとしています。上記の通りコイツはArduino互換仕様ですので、好きなようにスケッチ弄って自分仕様にして頂く事が可能です…たとえば、「強制停止回路」なのに、コントローラボードから信号を送って「無効化」し、「プラレスラー暴走状態」にするなんて演出も可能ですね。その際は青だけ強く光らせて…いや、それ別のアニメやがな(爆)。

…お楽しみいただければ幸いです(^_^;)。

 

Zak について

基本的にヲタクです。いや、別に萌えとかいうのではなく、ハマるとトコトン進めようとする癖があるので、自制が必要だという…。
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