3D CADを初めて使う前に知っておいてほしいコト

そういうワケで、3D CADの勧めを書いてしまったワケなので、続いて3D CADを使い始める前に覚えておくと躓きにくくなるであろう予備知識をいくつか書いておく。3D CADを始めてみたけど良くわからないとか、何がどうなってるのかサッパリという声を時々聞くので、やはり事前情報は重要なのかなという気がする。

特に2DのCADに慣れ親しんでいる人は、一度その常識を全部捨てないといけないかもしれないぐらい、3D CADの考え方は違っているかもしれない。方眼紙に作図してる人も、ちょっとびっくりするかもしれないね。

1:最も基本的な使い方

3D CADにも色々あるが、機械製図系の場合は多くがソリッドモデリングになっているハズで、操作方法の違いはあれど概念的にはホボ同じ仕組みになっている。それは

  • 平面に絵を描く
  • その絵を引き延ばして立体にする

という作業の繰り返しだというコト。つまり、例えば長方形を描き、それを引き延ばして直方体にするといった作業だ。円を描けば円柱ができるワケである。

最初の平面をどう設定するのかはソフトによるので少し注意が必要かな。だけど、何らかの方法で最初の平面に図を描き、それを引き伸ばせば何がしかの形ができる。そうしたら、その形のどれかの面にまた平面を設定し、そこに絵を描き、それを引っ張り出せば枝ができるといった塩梅である。

この逆に、描いた形に穴を空けるという操作もある。最初の一回で出来た立体のどれかの面に穴を開けたりできるワケだ。穴の深さも設定でき、貫通も指示できるハズだ。

ただし、お気づきかもしれないがその絵は「閉じて」いる必要がある。全ての線は、一周して閉じていないと立体になれない。複数の閉じた線が同時に存在しても構わないが、その途中が交差してはならない。そうでないと、引き延ばした形状ってイメージできないよね。

閉じた線が入れ子になっていたらどうなるか…例えば2つの輪っかが入れ子になっている場合、これを引き伸ばすとその平面形状で四角い断面のドーナツになる。これを応用すれば、例えば四角い板にあらかじめ穴が空いてる状態で作図しておくだけで、穴あきの板がモデリングできるコトになるワケだ。

ほとんどの形状は、この方法で描く事ができると思う。板材なら、平面形状を描いて板の厚み分だけ引き出せばできる。他にも細かい操作は色々あるし、円柱面以外の曲面を操作するにはまた別のやり方があるんだけど、とりあえずココでは触れない。

2:寸法のこと(および拘束という考え方)

とりあえず、適当に絵を描けばなにがしかの立体形状になるのはご理解いただけたと思うが、当然それでは正確な部品は描けないので、寸法をきちんと指定せねばならない。ここで、特にこれまで2DのCADを使ってきた人は、一度その感覚を捨てる必要があると思う。

2DのCADにおいては、線分は「寸法通りに描かねばならないもの」であり、描いた後で入れる寸法線は、「すでに描かれた線分の長さを表示するもの」でしかないハズだ。

しかし、3D CADにおいては線分は「まずとりあえず適当に描くもの」なのだ。四角が欲しければ、まず四角を描くといった塩梅に。で、その後で寸法を「指示」する事で、希望の寸法に「拘束」していくという形をとる。

この「拘束」という概念がミソで、単に線分の長さを表示しているだけではない点が重要なのだ。例えば、四角形の幅を拘束するにしても、上下の辺の「長さ」を拘束するコトもあれば、左右の辺の「間隔」を拘束するコトもあり、これは全く意味が違う拘束になる。

さらには、円に接する接線として拘束したり、平行線として拘束したりと、寸法以外にも様々な拘束が存在している。これらを上手に使えば、恐ろしく簡単に作図できるようになってくるものだ。

逆に、これらの拘束をきちんと使わないと、先の「閉じた」図にならなかったりもするので、注意が必要だ。例えば自分で線分を描き、円と接するように描いたつもりでも、実際には接していないなんてコトはザラにある…というより、拘束をかけなければ正確に接するコトはないと思ってもらって構わない。正確に接してくれなければ、閉じていない線というコトになり、立体にできない。この辺りも、初めて使った時に戸惑う理由の一つだろう。

この辺りは実際に作業してみたほうが解りやすいと思うが、大事なコトは、この寸法はあくまで「拘束」であるというコトだろう。そして、同じ事は組立図においても発生する。つまり、部品と部品の間隔を「拘束」してみたり、丸い部品と丸い穴を同心(中心一致)になるように「拘束」したりできるワケだ。むしろ、組み立てる作業というのは、この拘束を設定していく作業に他ならない。

この拘束という概念は結構アチコチで出てくるので、覚えておくと戸惑わなくて済むと思う。

3:部品図と組立図

多くの場合、絵を描いて形をひねり出した部品図と、そうやって出来上がった部品を並べて拘束して組み立てる組立図は別になっている。組立図の中では、あくまで立体になった部品を組み上げていく形になる。

その際、実は組立図の中に別の組立図を引っ張り込むコトが可能なコトが多い。つまり、例えばオムニホイールを組み立てた組立図を用意し、それをRCJ機体の組立図に4回割り付ければ、オムニホイール4個が現れるといった塩梅である。当然、元のオムニホイールの組立図を修正すれば、全てが自動的に更新される。

こうやって、いくつもの部品をいくつかの組立図にて組み立て、それらをまた別の組立図で組み立てて大きな形を形成していくワケだ。

無論、最初から全部バラバラの部品を一気に組み立てるコトも不可能ではないけれど、多くの場合で管理が大変になり、疲れ果てるだけだと思う(^_^;)。

結論

そういうワケで、ざっと簡単に書いてみたが、実際に操作すればそう難しいものではないというコトもご理解いただけると思う。上記の点を念頭において、まずは触ってみるコトをお勧めする。

以上

Zak について

基本的にヲタクです。いや、別に萌えとかいうのではなく、ハマるとトコトン進めようとする癖があるので、自制が必要だという…。
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