RCサーボの仕様に関するエトセトラ

RCサーボを利用する時に、必ず見るのがその仕様だと思いますが、そこにも色々なお話があります。今回はそのあたりをつれづれと…

とはいえ、あまり難しいお話になるのもアレなので、割とラフに散文的に書いてみましょうか。

●よくあるRCサーボの性能表記について

まずはよくある性能の数値。RCサーボの性能といえば、トルクと速度(時間)で表記されますが、実は意外と知られていないネタが多いです。

まずトルクに関してですが、基本的には「軸を回そうとするチカラ」の事で、単位の通り「kg・cm」…つまり、軸の何cm先で何kgの重さと釣り合うか?を示します。例えば1cm先の10kgと10cm先の1kgってのは同じチカラなワケですね。ただ、ココに色々とややこしいお話があります。

まず測定条件。当然ですが、電源の電圧が異なれば計測されるトルクも変わります。トルクの元になっているのは電流であり、モノが同じであればオームの法則に従い電流は電圧によって変化しますので、変わるのは当然です。

しかし、さらに厄介なのはその電源の種類です。トルクの計測を行う場合、大抵は計測装置に対してチカラをガツンと掛けるのですが、この時 瞬間的には非常に大きな電流が短時間に流れます。この電流を供給しきれるかどうかで、計測結果には大きな違いが出ます。

具体的には、いわゆる電源装置とバッテリにおいて、大きな差が出るコトが多いです。電源装置の場合、見かけの仕様上は充分問題のない電流容量を持っていても、極く短時間に電流を流せるものは実はそんなに多くありません。特に、最近多いスイッチング方式の電源装置では、電流の供給が間に合わなくなる場合が多いです。

その結果、例えば自宅でトルクの測定を行なっても、メーカー提示の仕様と結構離れた値になるコトがあります。

また、メーカーによっては実測値ではなく理論値で掲載している場合もあるようです。モータの全力時のトルクに対し、ギアダウンで得られる乗数と、機械的な損失を掛け合わせた値で表記している場合です。これもまた、製品によってばらつきが出ることがありますので、同様の問題が発生する場合があります。

さらにややこしくしているのが、後述するゲインの関係で見かけ上のトルクが変化する場合があるというコトです。ゲインはモータの動きに直接影響するパラメータなのですが、どれだけチカラのあるモータでも、ゲインが低いと動き出しがユックリになり、見かけ上のトルクが低くなる場合があります。

次に速度ですが、慣習的に多くのRCサーボは「60度軸を振るのに掛かる時間」で表記しています。基本的に何回転もするものではなく、ただ軸を何度かに振るだけの機能ですので、rpm表記ではなく慣習的にこのような表記になっていますが、ここにもややこしいお話があります。

というのも、モータは「常に全速が出ているワケではない」からです。起動時には当然若干のタイムラグが発生しますし、停止時にも若干のブレーキ時間が存在します。その結果、「計測時に何度軸を回したか」で計測結果が変わってしまうコトになります。60度回して計測した時間と、30度回して計測した時間を二倍にしたものは一致しないワケです。この問題は、RCサーボとして高速化すればするほど顕著になってきました。

さらには、計測開始前に助走があるかどうかでも測定結果が異なってしまいます。ただ、助走がある場合の測定結果に関しては、例えば40度で計測した時間と20度で計測した時間を二倍にしたものは、概ね一致する場合が多いです。

しかも、こちらにも理論値で表記している場合があり、モータの定格回転数にギア比を乗じて算出した結果を掲載していることがあります。

ですので、これらの数値に関しては基本的には目安として考えておく必要があるでしょう。

●よくあるモータの種類について

現状、RCサーボに使われているモータは恐らく大きく分けて3種類になると思います。

  • コアードブラシモータ(廉価、制御性悪い、トルク小さい)
  • コアレスブラシモータ(ちょっと高価、制御性超高い、トルク結構大きい)
  • コアレスブラシレスモータ(結構高価、制御性ソコソコ高い、トルク超大きい)

カッコ書きに簡単に特徴を書きましたが、これらは当然「同じサイズのモータで比較して」のお話ですから、そこは間違えないようにしてください。また、順列組み合わせ的には「コアードブラシレスモータ」も世の中には存在しますが、これは飛行機のプロペラを回すような用途にはよく使われるものの、RCサーボではまず見かけません。

ここで「制御性」という言葉を出しましたが、コレについて少し解説します。別記事において、RCサーボ内部で行われている制御について簡単に解説しましたが、特にソフトウエアを用いて制御をしていると、その動きを制御しやすいかどうかがハッキリと見えてきます。

具体的には、どれだけ細やかな動作が可能か…というコトです。RC飛行機の世界では、各翼に動翼という舵を設け、コレを動かすコトで機体の方向をコントロールしています。この動翼を動かすためにRCサーボが用いられているワケですが、各種の競技会等これまでの実績から、RCサーボに要求されている「どこまで細かい動きができるのか」の目安は、経験上「0.1度」と考えています。

従って、外部からの指示が0.1度分変化した場合、それに沿って軸も0.1度動いて欲しいわけです。ギアダウンのギア比は色々ありますが、仮に1/200になっているとすると、モータの時点では20度というコトになります。

廉価なコアードモータは、この時点で概ね失格になります。なぜなら、その多くは磁石が2極、ロータが3極であり、モータの軸の360度に対して6箇所の「落ち着いてしまう場所」が発生するからです。専門用語ではこれをコギングと言いますが、コア(鉄心)が入ってしまっている以上、電流を流さなくてもコアが磁石に接近する場所で落ち着こうとしてしまうので、逆に言えばソコから動きだそうとするのが至難の技になるワケです。

60度毎に落ち着こうとするモータを20度だけ動かすコトになるワケですから、仮にこれを強引に行なったとしても、その状態では常に電流が流れ続けるコトになり、バッテリの派手な消耗を引き起こしてしまいます。

実際には、色々なノウハウがあって「ソレっぽく」動くようにしてはいますが、それでも他のモータに比べると、どうしても動きがギクシャクしてしまうのは否めません。ここが、コアードモータを使った場合の「値段なり」の動きになる原因です。

コアレスタイプのモータの場合、このコアが磁石に引き寄せられる問題が基本的には発生しないため、より細やかな動きができるコトになります。

ブラシタイプのモータに比べてブラシレスタイプのモータが強力なトルクを生み出せるのは、基本的には物理的な問題になります。単純な話として、ブラシが存在する空間をもコイルを設置できるので、よりデカいコイル(=同じ電流でもより強い磁力)が設置できるというメリットがあるからです。

ただ、ブラシレスタイプの場合はロータ側が磁石になり、これが結構重い関係で、動きの滑らかさに関してはコアレスブラシモータの「コイルだけが回る」方式の方が綺麗に動いていると思います。制御性の若干の差は、ここから発生していると考えています。

●各種の設定項目…特にゲイン関係について

別記事でも解説した通り、最近のRCサーボはマイコンを搭載し、より柔軟な制御が可能になっています。

また、外部から各種の設定が可能になっているものが多いのですが、その意味合いが少々分かりづらいケースがあるようですので、ここで少し説明を試みてみます。

多くのRCサーボで設定可能な項目として、意味合いが分かりにくいのは

  • ホールドゲイン(ストレッチ)
  • ダンピングゲイン
  • デッドバンド
  • ブースト

あたりになるでしょうか。ニュートラル位置の調整とか他の項目は、たぶん見ればわかる領域だと思いますのでここでは端折り、これらのゲイン関係の解説をしていきます。

・ホールドゲイン

専門家向けには「Pゲイン」と言われるものになります。RCサーボは、指示された角度と実際の角度に差がある時、軸を回して指示された角度にしようと制御しますが、この時の勢いの程度だと思ってもらえれば、概ね間違っていないと思います。

逆に言うと、どれだけズレてる時に動き出すのかの指標でもあります。大幅にズレていれば大抵は全力で軸を回して角度の差を無くそうとしますが、微小なズレの場合にどれぐらいの勢いで軸を動かそうとするのかは微妙な問題を含みます。というのも、あまりに勢いをつけると今度は行き過ぎてしまうからです。

この行き過ぎが往復運動になってしまうのがいわゆるハンチングで、これは様々なものを痛めてしまうので、必ず抑え込む必要があります。しかし、あまりに緩いと今度は多少外力が掛かってズレが発生しても戻しに行かないという問題が発生します。これはいわゆるニュートラルズレであったり、押し戻されてしまう柔らかい動作になってしまい、正確な動作を望む場合にはよろしくありません。

この事から、このゲインを「ホールドゲイン」とRCの世界では表記しています。ストレッチという表記に関しては、別記事の余談をどうぞ(^_^;)。

・ダンピングゲイン

専門家向けには「Dゲイン」と言われるものになります。ただし、詳しくは端折りますが、DゲインのDはダンピングのDではありません。これは、名前の通りダンパーのような役目をします。

クルマのサスペンションの構造を知る方ならピンと来ると思いますが、ダンパーというのは一種のブレーキのようなもので、動きに対して一定の制限を掛けようとします。ネバネバの油の中を動こうとするような状態を想像して頂ければ、概ね正解です。このゲインは、その「ネバネバ度」を調整するという形になります。

バネを伸ばしたり縮めたりした状態から手を離すと、勢いよく伸び縮みすると思いますが、そこには一定の振動が発生すると思います。これを「適切なネバネバ度」の油の中で行うと、もちろん伸び縮みしますけれども、振動は発生せず、すっと元の長さに戻るであろうコトは、容易に想像が可能かと思います。

RCサーボにおけるダンピングゲインは、まさにこの役割を担っています。つまり、ホールドゲインを高めて勢いよく動くようにしたものに対し、ある程度の割合でダンピングゲインを設定すると、「適切なネバネバ度」のおかげでハンチングを止めるコトができるようになります。

しかしながら、当然のコトではありますがやりすぎるのは問題で、ネバネバ度が過ぎれば今度は動けなくなります。動けないばかりか、場合によっては逆にハンチングを引き起こす(細かい微振動になるコトがある)ので、ホールドゲインとダンピングゲインは、一定のバランスを保ってセットされる必要があります。

・デッドバンド

これは正確にはゲインの類ではありませんが、結構重要な意味を持ちます。上記の二つのゲインがあれば理論上RCサーボは動作してくれるワケですが、実際にメカを介して動くモノを作った場合、様々な理由でガタが存在するため、思い通りに動かないコトがあります。

このガタは、時には動作の再現性を悪くし、ハンチングの元にすらなります。従って、逆に動作を開始するまでの閾値を用意し、それ以上ズレたところから計算を開始する必要が出る場合があります。この設定がデッドバンドになります。「死んでいる(=動作しない)幅」というコトですね。

当然、この値は小さければ小さいほど細やかな動きが可能になりますが、ガタの多い状況では上記のような問題が出ますので、適切な値をセットする必要があります。

・ブースト

これも正確にはゲインの類ではない上に、制御の専門家から見れば目を剥くような設定項目なので、本来ならあまり設定したくない項目になります…マヂで。

動作原理は単純で「軸の回転速度が出ていない時だけ、モータに与えるパワーを増強する」というものです。ここまでお読みになれば既にお気づきかと思いますが、先のコアードタイプのモータ対策の設定になります。コアが磁石に引っ張られて発生するコギングの状態に対し、動き始める瞬間だけ「どっこいしょ」と余分にパワーを食わせるコトで、コアードタイプのモータに動くキッカケを与えるためにあります。

ですので、このパラメータもやりすぎると「どっこいしょ」の往復連続運動(=ハンチング)が発生する場合がありますので、ほどほどに設定せねばなりません。

ここまで、色々な設定を解説しましたが、メーカーによってはこれらの値がデフォルトでゼロになっている場合があります…というか、ヲイラが書いてるものはそうなっています。これは、内部的に本来の設定を持っており、その設定に対して値の増減をユーザの側で行ってもらうという形にしているからです。

逆に言えば、「全部ゼロにすれば元に戻る」というコトで、設定時に安心して色々試せるよう、このような設定方法にしているというワケです。

専門家向けのお話として「Iゲインはどこへいった?」という尤も至極な疑問が出てくるかと思いますが、経験上今の所、RCサーボにおいてIゲインのメリットが見出せていないのと、ましてやそれをユーザに設定させるコトの難しさがあって、現状はあまり使われていないと思います。

一般の方でもしこの辺りの詳しいお話を勉強されたいと思われた方は「PID制御」もしくは「古典制御」というキーワードで検索したり本を探したりすると、より詳しい勉強が可能かと思います。

●電源電圧に関して

RCサーボの世界もすでに何十年もの歴史が経過してる関係で、その時代時代で容易に扱える電池の種類も異なるため、電源の電圧として規定されているものも様々に変化してきました。

ここでは、どんな種類と変遷があったのかについて少し書いてみたいと思います。

まず初期の頃においては、乾電池もしくはNiCdバッテリがメインだったと思います。乾電池4本で定格6V、NiCdバッテリ4本で定格4.8Vというのが基準になっていました。これは、乾電池の場合モータを回すと電圧降下が結構激しく、実質的に5V程度まで下がってしまうため、業界では概ね同じものと判断していました。

しかし、トルクの向上等により、より多くの電流を必要とするRCサーボが登場すると、乾電池ではもう賄いきれず、NiCd電池専用のRCサーボという設定が登場しました。また、場合によってはよりトルクを稼ぐため、NiCd電池5本で6Vとしたものを使うケースもあったため、古いRCサーボにおいては4.8Vでの特性と6Vでの特性を書いていたものが多かったと思います。

しかしながら、それ以上の電池追加はあまり行われませんでした。というのもNiCd電池は比較的重く、電圧を稼ぐためには本数を増やすしかないため、その重量増や体積増を嫌っていたようでした。そのため、電池の容量だけが大きくなり、より多くの電流を流してRCサーボを駆動するコトでトルクを稼ぐ方向に進んでいきました。

時代は流れ、さらにより高いトルクのRCサーボが必要になってきた頃、リチウム系の電池が実用になってきました。軽くコンパクトなうえ、高い電圧を維持できるので、これを電源にする事を前提に、LiPo2本(2セル)の7.4Vで動作するコトを保障したRCサーボが登場しました。この段階までは、同じRCサーボで4.8Vや6Vでも動作する事を念頭においた設計になっているものもありました。当然、電圧が違えばトルクや速度も違ってきますが、互換性の観点から動作するコトを求められていたという形です。

しかしながら、これもまたより増大する要求に対して追従しきれなくなり、ついにはLiPo3本(3セル)の11.1Vでの動作を前提にしたRCサーボが登場するに至りました。さすがにここまでくると、下位互換性はあまり考えられなくなり、設定として11.1Vの時の特性だけが表記されています。

こんな感じで、時代に応じて元となる電池の電圧の変遷に伴ってRCサーボの設定電圧も変化してきました。そのため、特に古いものに関しては今時の電源に接続した場合に一発で焼損したりするので、とても注意が必要になっています。

場合によっては副電源もしくはコンバータを用意し、異なる電圧のRCサーボを混在させる必要があるかもしれません。メーカーによっては、それ用のコンバータや電圧変換のためのアダプタを用意している場合もあります。

●ケースサイズに関して

RCサーボの場合、概ね40mm x 40mm x 20mmのケースサイズのものが標準サイズとされています。なぜこのようなサイズになったのかはヲイラは存じませんが、どうやら当時のモータのサイズからこのような形状に落ち着いていったというのが真相のように思います。

それまでにも様々なサイズのものがあったようですが、コスト的なものも含め、一番実装しやすいサイズがこの辺りのサイズだったというコトです。その結果、大抵の既製品の機体等でも、このサイズのRCサーボが組み込まれることが前提になり、それがまたこのサイズのRCサーボのラインアップを増やす結果にもなっていったみたいです。

従って、このサイズを外れるものは、大きくても小さくても割高になる場合が多いです。時々「小さいのだから安い」と勘違いされるコトがありますが、いわゆる量産効果の関係もあり、王道のサイズ以外のものはどうしても高めになってしまうのですね。

ただ、時々新しいジャンルとかで新しい流行のスタイルが出たりするコトがあります。いわゆるミニサイズ(30mm x 30mm x 15mm程度)のものは、サブスタンダード的なサイズとして広まっているように思います。こういうのが広まると、そのサイズのバリエーションが増えたりして、量産効果も上がりやすいという循環を産むことになります。

●セレーションに関して

大抵のRCサーボは、その軸にセレーションと呼ばれるギザギザ加工がなされており、サーボホーンの穴の内側にあるギザギザと噛み合って一体化するようになっています。

軸の直径は、標準サイズのものでは大抵が6mmぐらいになっていますが、このセレーションには、大きく分けて2種類あります。23山のものと25山のものです。なぜ24山が存在しないのか…というと、これはサーボホーンをはめた時の位置関係のためです。

どうしてもRCサーボの場合、セレーションの刻まれている角度にばらつきがあったりしますので、電源を入れてニュートラルにしている状態でも、サーボホーンを差し込むと異なる角度になってしまう場合があります。その際にサーボホーンを嵌め込む角度を一山ずつズラすなどして調整するワケですが、多くのサーボホーンは一文字だったり十文字だったりして、90度とか180度回転させたりしても同形状になるように作られています。そのため、90度とか180度回転させて差し込んでもサーボホーンとして使えるようにできています。

この時、24山のセレーションを採用していると、結局同じように差し込まれてしまいなんら変化がないコトになりますが、23山であったり25山であったりすると、正確に90度や180度ではなく微妙にズレた位置で差し込まれるコトになります。単純に一山ずらした場合、24山で15度のズレになるワケですが、例えば23山で葯180度回転させた場合、葯8度のズレになるワケです。葯90度だと葯4度のズレになります。このように、上手に嵌める場所を選ぶコトでより細かく物理的に調整できるわけですね。

さて、25山の場合にも当然同様なコトが発生し、しかもさらに細かく調整が可能なのですが、ここで一つ問題があります。

同じ直径の軸に、異なる数のギザギザを刻んだ場合、その山の高さはどうなるでしょう。基本的にギザギザの山の角度は、狭すぎても広すぎても問題が出るため、概ね90度程度になっています。そのため、山の数が多いというコトは、山の高さが低くなるというコトになります。

昔はこれでも問題がなく、より細かく調整できるというコトで25山は重宝されてきたのですが、昨今の超絶な高トルクのRCサーボが登場すると、その山の低さが問題になってきました。端的に言えば、同じ条件においてはより簡単に舐めてしまうというコトです。無論、23山にも限度はありますが、比較上高トルクなRCサーボにおいては、23山の方が有利であると言えるでしょう。

●消費電流に関して

この問い合わせは結構多く、また、多くのメーカーでは明記していないのですが、これも非常に厄介な問題を含んでいます。

というのも、基本的にRCサーボが電気を食うのは「軸が動いている時」で、しかも特に「動き始め」と「停止する瞬間」にドカっと流れます。動いている間中、一定の電流が流れているワケではないのです。

そして、ドカっと流れるのは非常に瞬間的ではありますが、トルクの項で書いたとおりそれが流れてくれないとキチンとトルクが出ません。しかしながら、それは定常的に流れる量ではないので、その量を基準に全てを設定してしまうと、今度は電源系がオーバーなコトになってしまうのです。

いわゆるハイトルク系のRCサーボの場合、瞬間的には実は10A近く流れているケースもあります。しかし、使用しているコネクタ類は3A程度の耐久性であり、それで特に問題は出ていません。この過渡的な電流の流れ方を理解してもらうのは非常に難しいですし、その電流値を明記しても、あまり大きな意味はないワケです。

多くの場合、電流値を問い合わせてくる理由はバッテリの容量を決めるためだと思いますが、これに至ってはもう全くわからないのです。先に挙げた通り、一番電流が流れるのは動き始めと停止する瞬間ですから、「どのように操縦するか」で大幅に電力消費は変わってしまいます。

従って、基本的には最初の段階でバッテリ消費を確認し、自らの操縦においての消費量を探っていくしかありません。

とりあえず、今思いつく限りでつれずれと書いてみました。また何か思い出したコトがあれば、書き足していくかもしれません。