XBUSサーボ設定機シールドのページ

JR PropoブランドのXBUSサーボには様々な内部設定があります。これを調整するための設定機を、Arduinoのシールドの形で実装するプロジェクトです。ただし、特許の関係もあってサーボ同調システムまでは実装されません。

シールドのバラ部品セット(つまり、自分でハンダしてね)の形で頒布開始しました。このページの下の方に頒布情報があります。

●概略

2バージョンのシールドを企画しました。いずれも「部品セット」(by 故 桝谷翁)になります。あえてキットって書いていないのは、詳細な組み立て説明書がないためです。以下の説明だけで組み立てられる人向けというコトですね。

動作の確認ができているのはArduino UNOになります。Arduino M0でも動作しますが、現状では一部の信号が規格外(3.3V/5V問題)になるのであまりお勧めできません。

組み立てに自信がない方は、こちらの製品をどうぞ。特にサーボ同調システムを必要とされる場合は、こちらの製品でないと設定できませんし。

#1:通常シールド基板サイズ

基板の形状がArduino UNO準拠になっています。その代わり、液晶のサイズが少々小型になります。また、液晶の作動電圧の関係で部品点数が若干増えるため、少しお高くなります。

#2:拡大シールド基板サイズ

基板の形状がArduino UNO準拠より若干大きめになっています。その代わり、液晶のサイズが若干大型になります。

通常シールド基板サイズの方がArduinoっぽいのですが、部品数の関係で若干お高くなる上に液晶の小ささから老眼方面(^_^;)の皆様には厳しいかもしれません。

しかし、通常シールド基板サイズに使っている液晶には、ピンコンパチでバックライトを付属しているものがいくつかあり、基板のパターンにおいてもそれをサポートしているため、コッチの方が見やすいと思われるかもしれません。また、この関係で通常シールド基板サイズについては「液晶抜きセット」を出しています。

使用している部品の大半は表面実装部品で、一番小さなものは1608サイズの抵抗とコンデンサになります。手ハンダが若干困難なのはSOT23-5サイズのIC2個でしょうか。

お決まりの文言ですが、写真は試作品であり製品版とは一部シルク等に異なる部分があります。でも、製作の参考になる写真です。

●部品表

以下に共通部品表を掲載します。品物を受け取ったら、まずはご確認を。節約のため、一部部品入手時の袋のまま同包しているものもあります。また、一部のCR類に関しては管理が面倒になるので、2つのサイズ間で共通化を図っています。その関係で余る部品が出てきますが、ご了承くださいませ。

軸のままで充分回せますので、ロータリーエンコーダのツマミはセットしていません。好みのツマミをつけるのもアリですね。

拡大シールド基板サイズのみの部品

ReferenceValueType#Memo
C1, C2, C4, C5, C8, C9, C10, C110.1uF 50VMLCC 1608 chip8
C3, C6, C7, C13, C141uF 25VMLCC 1608 chip5
R1, R2, R3, R4, R5, R710k ohm1608 chip6
U2AQM1602XA-RN-GBW1

通常シールド基板サイズのみの部品

ReferenceValueType#Memo
C1, C2, C3, C4, C5, C8, C9, C10, C11, C15, C160.1uF 50VMLCC 1608 chip11
C6, C7, C13, C141uF 25VMLCC 1608 chip4
R1, R2, R3, R4, R7, R8, R910k ohm1608 chip7
D130mANSI45030AT1G1
U2AQM1602Y-RN-GBW1液晶抜きセットには付属しない
U7PCA9306D1

共通部品

ReferenceValueType#Memo
C1222uF 25VMLCC 2012 chip1
R6100 ohm1608 chip1
J11 x 8pinHeader140pinのヘッダをカット
J21 x 6pinHeader140pinのヘッダをカット
J31 x 10pinHeader140pinのヘッダをカット
J41 x 8pinHeader140pinのヘッダをカット
J5, J61 x 3pinHeader240pinのヘッダをカット
SW1GreenTact SW1色順は任意
SW2BlueTact SW1色順は任意
SW3YellowTact SW1色順は任意
SW4RedTact SW1色順は任意
U1EC12E24208011ロータリーエンコーダ
U3, U474LVC1G125GW2
U5NJM7805SDL11
U6NJM2845DL1-331
スポンジ両面
テープ
2

通常シールド基板サイズの液晶抜きセットの場合、以下のいずれかの液晶を別途確保してくださいませ。

●製作手順

大した部品もないですし細かい説明は不要でしょうから、作業順番と要点のみ記載します。まずは一通り目を通してから作業してくださいませ。

  1. 部品点数の確認を行う
  2. 抵抗、コンデンサを指定の位置にハンダ付けする。向きは問わないが、抵抗は揃えておくとかっこいいかも
  3. 半導体類を指定の位置/向きにハンダ付けする
    1. 注意:8pinのSOPとダイオードの向きをよく確認すること(いずれも通常シールド基板サイズのみ)ぐらいでしょうか。
  4. この段階で、一度ハンダ付けの確認を行う。この先でミスが見つかると作業が大変なので
  5. タクトスイッチをハンダ付けする
  6. J5, J6のヘッダピンをハンダ付けする(シルクの指示のある側から差し込むコト)
  7. ロータリーエンコーダをハンダ付けする
  8. ロータリーエンコーダの足をカットする(フレーム側よりも端子側)
  9. Arduino基板との接続ヘッダピンをハンダ付けする
    1. ヘッダピンをそれぞれの長さにカットする
    2. 手持ちのArduino基板(UNOとかM0とか)に、それぞれヘッダピンを差し込む
    3. その上からシールド基板を載せ、ヘッダピンを全てハンダ付けする
    4. 注意:手早くハンダ付けしないとArduino基板側のコネクタを痛める
    5. 注意:ハンダの量は、シールド基板の穴が全部埋まっていればOK
  10. Arduino基板からシールド基板を引き抜く
  11. 液晶の裏に重なる部分のヘッダピンの「ハンダ付け側」を、1mm未満程度に短くカットする
    1. 注意:Arduino基板に刺さる側をカットしてはならない
  12. 正方形のスポンジ両面テープを縦半分に切り、その長方形を二枚重ねにして厚みを増したものを、基板の液晶が搭載される位置に貼る。貼る場所は任意だが、通常は液晶の両端辺りが良いかしら
  13. 液晶を搭載する。
    1. 注意:特に拡大シールド基板サイズの方はピンが細いので、曲げないように
  14. 液晶のピンをハンダ付けし、余ったピンをカットする

以下、いくつか参考写真も載せます。

3番でゲートICをハンダ付けする時の参考写真と手順。まず左下のピンのランドにハンダを盛り、それを溶かしながらICを設置(左の写真)。この段階で微調整し、残りのICの足がランドの中央に来るようにする。次に右上から順番に3本ハンダ付けし(右の写真)、最後に右下をハンダ付けして完了。

12番でスポンジ両面テープを扱う部分の参考写真。半分にして合わせた後は、液晶の幅に合わせて長さも調整すること

両面スポンジテープの貼り方例

以上のように、順番を間違えると厄介なコトになる場合があるのでご注意ください。特に液晶は最後の最後に取り付けないと厳しいです。間違えても割らずに外すのが非常に困難ですから。

●スケッチのダウンロード

スケッチはこちらからダウンロードしてください。また、コンパイルには以下のライブラリが必要です。

コンパイル時の注意点ですが、液晶の種類によって設定を変更する必要があります。拡大シールド基板サイズの場合はそのままで構いませんが、通常シールド基板サイズの場合は冒頭にある設定を以下のように変更してください。

define kLCD5V false // true if 5V LCD

●頒布情報

ヤフオクのヲイラのアカウントにて頒布を開始しました。よろしくお願いします。