色々仕事してると、タマにはこんなコトもあるんやな…と
世田谷文学館で2025/04/12から開催されてる「士郎正宗の世界展」を見てきました。それはもう圧巻の展示で、どの完成原稿も「縮小コピーとチャウんか?」としか思えない緻密さ。こんなの手作業で出来るモンなんや…とびっくりしていたんですが…
作家さんのこの手の展示会の場合、大抵は作業机の再現とかあったりするワケで、そこには大抵ペンとかナイフとか並べてあるワケですけど、今回の士郎正宗氏のそのコーナーで、ヲイラは泣きそうになりました。

もう今の若い衆には理解してもらえないかもしれまへんが、当時はPC(というか、この場合はMacやな)内蔵のHDDだけでは足りず、外部に大きなHDDを増設して様々なデータを保存していたんですわ。とはいえ、単品HDDでまだ数百MBとかそこらの時代ですけどね。1GBとかにやっと到達するかなぁって感じ。
んで、当時はまだUSBもFireWire(IEEE1394)もなく、外付けのHDDはSCSIって規格のケーブルで接続していたんですな。これは昨今のと違ってデータがパラレルになってて、恐らくこの写真のは16bitなWIDE版の奴でしょう。
恐らく、あの当時であればNuBUSかPCI BusにアダプテックのSCSIインターフェースを載せ、そこにRAIDなHDDを直結するのが一番高速なストレージだったと記憶してますんで、多分その一部なのだろうなと推測します。つまり、SystemがSCSI Manager 4.3以降を搭載のMac(モデルとしてはQuadra辺り)のお話ですから、西暦2000年になるチョイ手前辺りのお話ですかね。
当時のMacはNARROW版のSCSIしか搭載しておらず、ヲイラが当時在籍していたHDD屋もNARROW用のSCSI HDDばかりを販売していたので、多分このケーブルは別の会社のものだとは思うんですが、それでも当時から縁の下扱いしかされなかった身として、こういう場でこういった品物が「思い出の画材の一つ」として数えて頂けるってコトに、結構グっとくるものがありまして…。
当時販売してたお客さんの中には、様々な有名人(音楽関係や映像/絵画関係)がいらっしゃいましたが、さすがにこういった展示会にこの手の機材が並ぶトコは、ヲイラは見たことがなかったもので…。
あれからもう20年以上…いや、30年近く経過していますが、こんなコトってあるんすなぁ…。