自分の頭の中を整理するためにも、一度書き出してみようかな…と。
●自国内(通貨発行権を持っている国限定)に関して
まず最初に書いておきたいが、結構な数の人が江戸時代の年貢米とお金をゴッチャにしている気がする。が、これは全然違うものだよな。だって、お米は物理的に田んぼで増やせるけど、お金を勝手に増やしたらそれは通貨偽造や。
年貢米の時代なら、税はその国の原資ってコトになる。米を取り立て、それを分配するコトで仕事をさせてたワケだからな。だけどお金の場合、それを自前で増やすコトは許されない。どこかからか仕入れてくる必要がある。
それは現代の農家においても同じで、お金で税を払う以上、お米をお金に換金して(売って)得たお金を税として政府に収めるワケやな。
当然人口が増えれば必要なお金の量も増える。それぞれが税を払わなければならないからね。江戸時代なら人が増える=新しい田んぼを開拓できる=米増加って形になったのだろうが、現代においてはその構図は成り立たないワケだ。なぜなら、世の中に出回っているお金の総量そのものを増やさない限り、不可能だから。当然やな。
では、誰がどうやってお金の総量を管理してるのか?ってコトになる。まずこれを気づいていない人が多すぎる気がするんよな。現代において、お金を誰が発行しているのかを考えれば割とすぐに理解できそうにも思うのだけどね。
手元の硬貨には「日本国」と書いてあり、紙幣には「日本銀行券」と書いてある。つまり、そのままこれらはそれぞれが発行しているお金なワケだ。したがって、お金の総量を増やす行為はこれらの組織にしかできないコトなんだよね。最初にも書いたけど、勝手に増やせばそれは通貨偽造だからな。
じゃあ国内に存在するお金の総量を増やすためには、どんな手順を踏んでいるのか?という疑問が次にくる。だって少なくとも今のところ、国が定期的にお金をタダで配っているワケではないからね。あくまで商売においてお金は使われていくモンやから。
となると、最初にお金が流れていくのはいわゆる公共事業ってコトになるわな。国が注文を出して民間に仕事をさせ、そこに国家予算のお金が流れていくコトで初めて国から民間に流れるワケだから。
で、そのまま流し続けてると当然国内のお金の総量はどんどん増えてしまう。でも、公共事業の多くはその継続性が重要なモンや。であれば、その対としてお金を国内から吸い上げる必要がある。これが今の税の役割というのがヲイラの理解。税は国家予算の原資ではないってのはこういうコトやな。
一方、地方自治体の場合は自前でお金を作っているワケではない。なので、その運営資金は国からの交付金と市税等の地方税によって賄われるコトになる。これを国家予算とゴッチャにするのもまた、よくないコトやな。
(続きはあとでかく)
●他国との間で(いわゆる為替相場)
為替相場って結局のところ、本来は「相手の国から買うモンがどれだけあるのか」の指標だと思ってる。なぜなら、本来相手の国のモンを買うには相手の国のお金が必要で、それを用立てるために相手の国のお金を「買う」必要があるから。
この時、相互に相手の国のモンを買う必要があれば、そちらも相手の国のお金を「買う」必要があり、ここに「両替」が成立するって仕組みのハズだからね。これをやってるのが銀行やな。
相手の国のお金は、自国ではタダの紙切れに過ぎない。なぜなら、それで税金を払うコトができないから。その紙切れを自国のお金でいくらで買うのか?を相互に行う場において、その交換の相場(レート)が決まってくるワケやろ。だから、相手の国に買うもんが多ければ、その国のお金はより貴重になる=高くなる=同じ量の自国のお金を差し出しても、たくさんの相手の国のお金を得るコトができなくなるって形になるワケや。
ただし、ここには一定の不確定要素がある。例えば投機やるような連中が、意味もなくお金を大量に両替しようとすれば、見かけ上相手の国のお金の価値が上がるコトになるからね。
また、チとややこしい要素として「相手の国のお金を預金しておける銀行口座の存在」ってのがある。相手の国のモンを買うには相手の国のお金を差し出す必要があるが、相手の国に拠点を置き相手の国で商売すれば、最初に手に入るのは相手の国のお金や。これを自国のお金に両替して国内に持ち込むのではなく、そのまま相手の国で何かを買う資金にしてしまうと、そこに自国のお金が介在するコトがなくなる。
これは企業にとってメリットがある。なぜなら為替の両替には一定の手数料が掛かるので、それを全部端折って商売できるからね。
つまり、自国の企業がいくら繁栄しても、経済が外でだけ回ってしまうコトになる。ここに一定の枷を嵌めているのが法人税というのがヲイラの理解。法人税は当然自国のお金でしか払えないので、その分は両替せざるを得ない。あと、自国内で必要なお金(自国内の給料とかね)も両替が必要やな。法人税は利益に掛かるので、減らしたければ自国内の利益を減らすしかない。自国内の利益を減らすには、自国内での経費(当然給料も含む)を増やす必要がある。下手にモノを買うと資産になっちゃってまた税が掛かるので、給料に反映させるのが落ち着きどころってコトになるんやな。
だから、法人税…特に他国との取引が多い会社の法人税を減らしてしまうと、相対的に自国通貨の価値は下がるコトになるよな。誰も自国通貨を必要としないワケだから。
(続きはあとでかく)