「時代はアナログ」各種焼損問題

ここでは、よくある焼損問題の原因になりそうなモンを列挙し、どんな対策が必要なのかを考えていきます。

●各種焼損問題

たぶん、これまでに数多くの部品を破損させてきた人が多いと思うのだけど、その代表例はやはり焼損だろう。あのイヤーな匂いはたぶん一生忘れないし、少しでもその匂いがしたらすぐに構えるよね(笑)。ここでは、いくつかの典型的な焼損パターンを挙げてみる。無論、これら以外にも多数のパターンがあるけど、まずやらかすのはこの辺かなという感じ。

1:実装ミス

もう、これは言い訳もなにも不要だよね。部品を実装ミスって、チェックもせずに電源投入し、最悪の場合は部品が爆裂四散(笑)。まぁ、場合によっては顔面とか眼球へのヒットの可能性もあるのであまり笑ってはいられないんだが、やったコトがない人ってのはレアだと思う。万能基板を使う時には部品の配置や向きに細心の注意が必要だし、そういう意味でもPCB化するというのはメリットが多い。無論、PCB化してもヤルひとはヤルんだけどさ…。

2:設計ミス

先にも書いたけど、部品が持つ仕様を超えて動作させた結果の焼損。要注意なのは、その部品のどの仕様に抵触するかってコト。ある目的に沿って仕様を見て部品を決定しても、実際の動作時には別の仕様に支配されている場合があったりする。例えば、最大電流だけ見て選定したけど、実際に動作させると先に温度が限界を迎えてしまい吹っ飛ぶなんてパターンやね。この辺は、実際に動作させてみないと解らない場合もあるので難しいトコロなんだけど、できれば最初から全部考慮するに越したことはない。

3:駆動ミス(ソフトウエア的なミス)

ブリッジ制御をソフトでやってる場合に発生するケースがあるが、うっかり両方のトランジスタを同時にONしてしまい、貫通電流が流れて一気に焼損するケースがある。特に正逆転を行う瞬間は危険で、Hブリッジなら全てのトランジスタを一瞬で全部破損しかねない。コレに対する対策はデバッグしかないんだけど、可能であればハードウエア的にそういったミスをカバーできるような仕掛けを用意しておくと、問題発生率を下げることが可能な場合が多い。同時ON禁止回路とかね。

(この章、ここまで)