[CB125T] クラッチ強化に関するメモ(2021/01/29追記)

Twitterで、クラッチをどうすれば強化できるのか?というスレが流れたので、チョイと個人的メモを作成してアップしてみるコトにする。

この手の強化を考えるときに最初にすべきは強化キットの探索だが、当然CB125Tにそんなものはまず考えられない。従って、その次のプラン…純正流用と、そこからの流れで別機種用の強化キット流用を検討するコトになる。その際、色々と検討に必要な情報の一覧が欲しくなるので、まずはソレを作成する。

●基礎知識

まず、ホンダのクラッチ板に関しての基礎知識の確認やが、フリクションディスクに関しては外周の突起の数で8山、10山、12山が確認されてる。カブはチョイと特殊なので除外するとして、よくあるクラッチの構造をしてる奴に関してはたぶんこんな感じ。この内、CB125Tに使われてるのは8山の奴やな。

プレートに関しては内周の山の数が基本的に24山、28山、30山が確認できた。たぶん他にもあるんだろう。ただ同じ山数でも明らかに歯の形状が違って見えるものがある。これは外径が異なるのかもしれない。CB125Tのは24山やが、要注意やね。

●強化プラン

下記の各モデルの情報を統合すると、恐らくCB125Tのクラッチ強化プランとしては、まずディスクの選択に関して

  • 22201-MJ8-000を残し、22201-166-000の代わりに22201-KBG-A00を4枚入れる。プレートはそのまま。クラッチスプリングを変更すべきか否かは要検討。
  • 5枚とも全て22201-KBG-A00に置き換え、ジャダースプリング関係を撤去する。プレートはそのまま。クラッチスプリングを変更すべきか否かは要検討。
  • 22201-KBG-A00を6枚入れ、プレートも22321-KE8-000を5枚入れる(入るかしら?)。クラッチスプリングは恐らくナイトホーク250用が必要。

あたりが実験の価値がありそうなトコロだろうか。スプリングに関しては、CB125Tの標準の他、ナイトホーク250の22401-KB4-670を入れてみるのもイイかもしれない。

●流用対策数値

クラッチフリクションディスク、クラッチプレートの厚み情報を収集しておく。

部品番号厚み使用モデル
22201-MJ8-000(調査中)CB125T(22201-KAZ-000に統合)
22201-166-000(2.95mm)CB125T、APE50
22201-KBG-A003.0mmCB125T、ナイトホーク250
22201-GC4-701(調査中)APE100(22201-MR8-000に統合)
22201-MR8-000(調査中)APE100
22201-GF6-0002.95mmNSR50、CD90(22201-166-000に統合)
22201-KBG-671(3.0mm)ナイトホーク250(22201-KBG-A00に統合)
クラッチフリクションディスク
部品番号厚み使用モデル
22311-107-000(調査中)CB125T、APE50、NSR50、CD90(22311-KN4-680に統合)
22311-KN4-680(調査中)APE100、APE50
22321-KE8-0001.5mmナイトホーク250
クラッチプレート

●CB125T

とりあえず、まず純正のパーツリストから関連しそうな部品番号をピックアップしてみよう。ヲイラのはJC06のTJなので…

部品番号部品名
22100-402-730クラッチアウターCOMPTJのみ
22100-KB4-670クラッチアウターCOMPTFおよびTM以降の全部
22121-399-000クラッチセンターTFのみ
22121-107-010クラッチセンターTJ〜TP
22121-KCS-650クラッチセンターTW、T1のみ
22125-MJ8-010ジャダースプリングシートTJ〜
22201-MJ8-000クラッチフリクションディスクTJ〜 (ジャダースプリング部)
22201-166-000クラッチフリクションディスクTFは5枚、TJ〜TPは4枚、TW〜T1は1枚
22201-KBG-A00クラッチフリクションディスクTW〜T1にて3枚
22311-107-000クラッチプレート
22350-402-730クラッチプレッシャープレート
22401-418-000クラッチスプリングTFのみ
22401-MB0-000クラッチスプリングTJ〜TP
22401-KCJ-710クラッチスプリングTW〜T1
22402-MJ8-010ジャダースプリング
90231-KR3-000ロックナット16mm

これぐらいかな。で、これらのうち、まず最初に注目すべきはクラッチフリクションディスクの番号やね。二つあるけど、MJ8のはジャダースプリングが絡んでいる奴なのでおいといて、166の方。基本的にクラッチの摩擦力は、枚数が同じならこのプレートの表面の材質とスプリングの強さで決まってる。従って、同じディスクを使う他のモデルを探してみる。

なお、TF、TJ〜TPとTW〜T1でディスクの構成が異なっている。この新しい方のディスク(22201-KBG-A00)も要チェックやね。

あと、サービスマニュアルの情報から、以下の整備数値を拾っておく

規定限度数値
クラッチスプリングの使用限度自由長37mm以下交換
クラッチディスクの使用限度厚み3.2mm以下交換

当該部品番号で検索してみると、結構色々な機種が出てくる。かなり広範囲に渡って使われているようだ。興味深いトコで言うと、NSR50、APE50、VT250辺りだろうか。

●APE50/100

APEに関しては50と100でハウジングもディスクの種類も枚数も異なる。APE50はCB125Tと同じディスク。APE100のディスクの型番はこれ

部品番号部品名代替部品
22201-GC4-701クラッチフリクションディスク22201-MR8-000
22311-KN4-680クラッチプレート

で、APE100のサービスマニュアルを確認すると、スプリングの自由長29.5mm、フリクションディスクの厚み2.7mmが限界値になっている。つまり、平面形状的に互換があっても厚みが異なるものがあるので、流用時には注意が必要なようだ。

とりあえず同じディスク/プレートを使っているAPE50に関しては、強化ケブラーキットが3000円程度で出ている。スプリングは使えない可能性が高いが、ディスクを交換してみるのはアリかもしれない。

●NSR50

検索するとこれも同じディスクを使っているという情報が出るが、パーツリストによればこんな感じ

部品番号部品名
22201-GF6-000クラッチフリクションディスク
22311-107-000クラッチプレート

というワケで、クラッチプレートは共通。フリクションディスクは何かが違う。

で、NSR50/80のサービスマニュアルを確認すると、スプリングの自由長28.5mm、フリクションディスクの厚み2.5mmが限界値になっている。つまり、こっちも厚みが異なるっぽい。

●CD90

たぶん、カブ系では唯一?の二次クラッチを持つモデルなんやが、コレをいつものCMSでみると、少々興味深いコトになってる。

部品番号部品名代替品
22201-GF6-000クラッチフリクションディスク22201-166-000
22311-107-000クラッチプレート22311-KN4-680

なるほど、そういうコトか。NSR50の件もこれで納得。また、APE100のクラッチプレートも実は同じモンってコトも判明。

●ナイトホーク250

別にレブルの情報でも良かったのだが、整備数値を得るためにサービスマニュアルを手に入れようと思うと、コレが一番安かったので(爆)。

まず部品番号関係だがとりあえずこんな感じ。

部品番号部品名代替品
22100-KB4-670アウター、クラッチ
22201-KBG-671ディスク、クラッチフリクション
22201-KBG-A00ディスク、クラッチフリクション
22321-KE8-000プレート、クラッチ
22401-KB4-670スプリング、クラッチ22401-KT0-000

興味深いコトに、なんとアウターが大半のCB125Tと同じ。また22201-KBG-671の代替品として22201-KBG-A00が指定されており、6枚全部が22201-KBG-A00になるべきっぽい。

しかもこの22201-KBG-A00って、CB125Tの終盤に使われているものと同じ。そしてクラッチプレートはレブルとか全般のフリクションディスク6枚のクラッチに使われてるっぽい。ってコトは、コレは少し薄いのかな。

整備数値を拾ってみると、スプリングの自由長限界36mm、フリクションディスクの厚み2.6mmが限界値になっている。あれ?CB125Tのマニュアルにはそんなコト書いてないぞ?これは追補版が出てるのか?

とりあえず、現段階はここまで。

(継続中)

Zak について

基本的にヲタクです。いや、別に萌えとかいうのではなく、ハマるとトコトン進めようとする癖があるので、自制が必要だという…。
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