クローン製作の第三弾は、とりあえずコレが揃えばドラムっぽくなるハイハットをやってみようかと…
今回もネットに転がる回路図を読み、ハイハットの音源に関連する部分を抜き出して新たな回路図として整え、そこからパターンを生成し、実際に基板を作ってみた。とりあえず、トリガ、アクセントの入力を備え、音声出力が出るという形になっている。
今回厄介なのは、TR-808にはオープンハイハットとクローズハイハットの二つが実装されているが、内部的にはお互いに干渉するような構造になっており、独立したモジュールにするワケにはいかない…ということ。
なぜならば、オープンハイハットの発音はクローズハイハットの発音と共にストップしなければならないから…なのね。いわゆるチーチキとかやろうと思うと、チーの発音をチキで切らないとオカシなコトになるワケ。
今回も今のところ回路図の掲載は見送るが、同じ金属音発生源から出た音が、個別のトリガによって長めのサスティン(オープン)や短めのサスティン(クローズ)に切り出されて出力される回路になっていて、クローズのトリガが入るとオープンのサスティンを強制的にカットする回路が入っている。
元の回路図に対して一部改変したのは以下の通り。これも大半はキックと同じやね。
- アクセント入力の電圧は、プラグが刺さってない状態では内部で12Vが掛かるようにした。
- アクセント入力のレベル調整ができるようにボリュームを入れた。
- 音声出力は、元の回路で背面の個別出力ジャックまでを再現するコトとした。なお、オープン/クローズで共通ボリュームになっている。
- 元の回路は±15Vだったので、EuroRackの±12Vに合わせ電源部に入ってるノイズキラーの抵抗値を100Ωから56Ωに下げた(暫定)。
- トリガ入力に直列にコンデンサを入れ、エッジ入力化した。
で、組んだ基板がこれ。
で、実際に音を出してみると案の定違う。調べていくと、金属音発生源において回路図中に書いてある周期の数値と実測が異なる。具体的には、倍ぐらい短い時間で発振しているのな。これはたぶん、使っているインバータの時代の関係で、昔ほど入力側に漏れ電流がないのだろう。そのせいでコンデンサのチャージがさっさと進んでしまい、周期が早くなっているものと推測する。もしくは、スレッショルドの違いかもしれない。
実測してみた数値から逆算し、金属音発生源のCR定数を変更してみると、結構ソレっぽい音に変わったので、とりあえずはこれでヨシとする。
実際の音はこんな感じ。まず、金属音発生源修正前の音。
次に修正後
修正後の音源で、オープンハイハットのチェック。
チーチキがきちんと鳴ってるみたいなので、とりあえずうまくいったかな。
(継続中)