[CB125T] CDIあれこれ

とうとうCDI方面も色々やり始めたので、ちょっとメモ代わりに記録を…

まずは小ネタからCDI関連を引っ張ってこよう。最初に手を出したのは、キャブのセッティングが悩ましい段階で答えを別に求めようとしたトコやったな。

とりあえず、ネットでこんなのを買ってみた。最初についてた純正のCDIに疑問を感じてたんでとりあえずの交換ってコトやったんやが、あんまり変わらんかったんよな。

で、その度色々あって今回またCDIを変更したのやが、今回はホンダ純正品に入れ替えるコトにした。ネットの情報を色々みていると、APE100にAPE50のCDIを入れてチューンアップって話がある。理由を確認してみるとどうもAPE100用のCDIには高回転域で若干進角を戻す動きがあるらしく、これが高回転域まで使えない原因になってるらしい。

一方、APE50のCDIは低回転域から高回転域まで概ね同じ進角になってるそうな。なので、これをAPE100に入れると上がジャンジャン回るらしい。

●CDIのお仕事

ここで、一旦話を整理するために、CDIが何をやってるのかをメモしておこう。

基本的にはプラグに電気を送って着火するためのモノなんやが、実際の回路的なモンはさておき、タイミング的なお話として「進角」「遅角」ってのがある。エンジンはガソリン蒸気を圧縮し、そこに着火してパワーを得るワケやが、実際には一番圧縮したトコで着火しても遅いらしいんやな。もう少し手前で着火し、全体に火が行き渡って膨張する段階で上死点(一番圧縮したトコ)を過ぎた辺りになるのが、一番効率が良いってコト。それを上死点を0度とし、その前後の角度で表したモンが進角とか遅角とか言われるやつになる。何度手前で着火するか…みたいな感じやね。

ただ、これは回転数にも依存する。当然やね。ゆっくり回ってる時は着火してすぐに上死点越えるのがちょうど良いだろうし、クッソ速く回ってる時は結構手前で着火しないと間に合わん。

着火は時間の問題やから、回転数に関係なく同じ時間だけ手前で着火できればイイんやろうけど、実際にはいつ上死点になるのかから逆算するのは難しい。なので、大抵はフライホイールなんかにマークがあって、そのマークのタイミングで着火するようにし、マークの位置自体をある程度進角させた位置に設置するようになってるようや。当然、センサの位置も含めて…のお話である。

で、一番シンプルなCDIは、このセンサがマークを検知したタイミングで点火するみたいやね。ところが、一部の凝ったCDI(先のAPE100用とか)は、低回転域では「マークから少し遅れて」着火するらしい。

例えば、マークが33度進角している状態で、CDIの方で30度ぐらい遅れて着火すれば、実際の進角は3度になる。コレを回転数ごとに制御するコトで、低回転域ではあまり進角がなく、高回転域になれば進角をつけるといったコトが可能になるんやね。

では、センサを越えてさらに進角させたい場合はどうするか…どうも、マイコンを使って回転予測を行っているCDIがあるらしい。ただし、当然のコトながら結構なコストになるみたいやな。

●CB125TのCDI

純正品以外にも色々と販売されているんやが、諸元と比較して色々と不思議なモンを見かける。諸元によれば、1300rpmの時に15度進角しているらしい。しかし、ネットで手に入るCDIの中には、最大で25度ぐらいまで進むとされるモンがある。これが正しいとして、値段的にも予測をやっているとは思えない値段で売られている。

ここから導出される結論は、「そもそもAPEの純正CDIは、最初から10度ぐらい遅れて点火している」やな。マークの位置は元から25度ぐらいのトコにあって、純正ではソレを基準に10度ずらして15度にしていると類推するのが素直だろう。

●CB125TにAPE50のCDIを適用すると…

ネット情報によれば、APE50は進角27度で、マークの位置も27度らしい。つまり、APE50のCDIは「マークが来たら即着火」ではないかと推測される。これをCB125Tに適用すると、上記の類推から「全域で25度程度の進角が発生する」と推測されるワケね。

APE50のCDI。実際には片方はJAZZ用なんやが、いずれも「CI647」のマーキングがある。

ただし、1点注意がある。APE50の回路図を見るとわかるけど、センサコイルからの配線が1本しかなく、センサコイルの反対側はアースに接続されている。また、CDIの緑白の配線がアースに落ちるコトで着火可能になるように出来ている。

CB125Tの場合、センサコイルからの配線が2本(実際には180度クランクの関係で左右別になり、コモン共通化されてて3本)あり、2本ともがCDIに入っている。従って、CDIのセンサ配線のうち、コモンである緑白の配線をアースに落とさないと、APE50のCDIは動作しない。

具体的には、同じCDIへの配線にある緑(アース)の配線と緑白の配線をショートさせれば良い。少々ガバいやり方やが、こんな感じでOK。

なお、この作業は片方のCDIのトコでやれば良い。なぜなら緑白はコモンなので、両方ともつながっているから。ヲイラは右側のCDIの配線をキャブの左へ引っ張り出して作業した。

実際にコレでエンジンを掛けたところ、未接続では一切起動しなかったエンジンがアッサリと起動した。

で、実際に試走してみた感想なんやが、結構ヤヴァい。停車からの加速で簡単にブラックゾーン(レッドゾーンを越えた先)まで回ってしまいよる。しかも、アイドリングが200rpmぐらいアップしたし、全域で妙にパワフルになってしまった。

純正品流用でこんだけ気持ちいいのは珍しいかもしれん(笑)。

(継続中)

Zak について

基本的にヲタクです。いや、別に萌えとかいうのではなく、ハマるとトコトン進めようとする癖があるので、自制が必要だという…。
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