[CB125T] ステムベアリング交換(2022/05/30追記)

北海道から帰ってきたら物凄いコトになっちゃってたので、以前から計画してたステムベアリングのテーパーローラー化を行った。

元々若干その傾向はあったのだが、帰宅してからある程度整備して試走した時に、その違和感がハッキリと出た。完全にクリックができてしまってるのな。こうなると、例えば交差点を曲がるような微妙な舵角を付けにくくなり、非常に乗りづらくなるのよ。

ハッキリわかるように、動画を撮ってみた。

これはホイール/フォークを外した後の状態なんだが、ステムが中央位置を保持しようと動いてしまってるコトがわかる。真っ直ぐの状態でベアリングのボールがレースに食い込んで打痕を作ってしまってるんやな。長距離かつ真っ直ぐの道ばかり走ると、特に発生しやすい。

この状態を解消するにはステムベアリングを一式交換するしかない。で、折角交換するなら耐久性の低いボール式ではなく、ローラー式を導入するコトにする。無論、デメリットもあってボール式よりも若干動きが重くなるという問題はあるが、ヲイラは長距離耐久性を重視するので問題なし(^_^;)。

テーパーローラーベアリング

一つ厄介なのは、これもう手に入らないかもしれないってコト。ココから入手したんやけど、既に今回使用したNHH-200は在庫切れ。ワッシャを捨てれば使えるらしいNHH-050も残り少ないそうな。入手を検討されてる方はお早めに。

そういうワケで、まずは足回りを分解。上記の動画はこの状態で撮影したものやね。ちなみに、なんでジャッキもないのにフロントが浮いてるのかというと、リアボックスにある程度の重さのモンを入れてあるから。ホイールとかの重量物が外れると、勝手にフロントが浮いちゃうんだよね(笑)。

折角なので、フォークインナーも磨いておく。で、ここから更にステムナットを外してトップブリッジをハンドルやヘッドライトごと抜き取って脇にぶら下げる。ステムのトップレースを締めているナットを外せば、無事ステムが外れる。

ここでチと驚愕の事実が発覚。なんと三又側のコーンレース、メッキ突き破って下地メッキの銅までが露出する状態に(爆)。これ、以前のオーナーがなんかチョンボやってるなぁ…。

コレをコツコツとポンチ当ててハンマーで叩いて抜き取るんやが、毎回ダストシールバックアップのワッシャをヘロヘロにしてしまう(^_^;)。これは当然新品交換な。安いし。

一方、フレーム側を見ると結構塗装が擦れており、一部サビまであったのでペイントマーカーでタッチアップ。レースは長いマイナスドライバーとハンマーを使ってコンコンと打ち抜いていく。上側のやる時は何か被せ物をしておかないと、打ち抜いた瞬間にレースが飛び上がり、タンクを傷つけたりするから注意が必要な。

で、ここで一服して外した元のステムベアリングを洗浄し確認したのやが…いやぁ、色々酷いな(笑)

ご覧の通りローラーではなくボールが入ってるんやが、レースの状態が他のもボロボロな上に、よく見ると打痕の間隔がおかしい。通常、ボールの直径以上の間隔があるハズなんやが、その半分ぐらいの間隔で打痕がついている…。これ、一度バラして組み直してるな。しかも、元のボロのまま。なんともはや…。

で、今度は新しいベアリングを打ち込んでいく。まず三又のトコ。新しいベアリングに付着している防錆用の油脂を全部洗い流し、ゴミが入ってないコトを確認したら、今度はグリスを詰め込んでいく。ローラーの内側にもミッチリと。

ダストシールサポートのワッシャを入れダストシール(上下に注意)をいれたら、グリスでヌタヌタになったベアリングを入れる。このままで打ち込むとローラーを壊すので、旧コーンレースを上下逆にしてさらに上に入れ、この上をポンチ経由でハンマーで叩く。

あ、下に板を敷いてあるのはハンドルロックの鍵を避ける必要があるのと、さすがにコンクリ地に打ち付けたくないからってのがある。この辺は各自調整の上って奴やな。

こうすると、ベアリングを壊さずに打ち込むコトができる。

次にフレーム側やが、上側は概ねツライチぐらいまで打ち込んで終わり。入り切ると叩いた時の音が変わるから、音に注意やね。

けど、下側は結構深い。なので、これも元のレースを逆にして当て、それをハンマーで叩く。

元のレースがかなり埋まってるのがわかると思う。そんだけ深いのよ。で、これはまた上から長いマイナスドライバーを入れ、ハンマーで叩いて古いのだけ抜き取る。

後は打ち込んだレース上下と上側のローラーにもグリス押し込んでヌタヌタにして、全部元通り戻して組み上げたら完成。そうそう、サビ防止でステムシャフトにも軽くグリスを塗っておくとベターよ。

早速試走したいけど、実は左ウインカのステー(3Dプリンタ製)を割ってしまったので、これの印刷が終わり組み付けないと走れないのよな…。

(2022/05/30追記)

というワケで、プリントの終わったウインカステーを取り付け、朝の涼しいうちに試走してきた。うん、ハンドリングが超素直になって良き。作業はコレで完了かな。

ただ、どうもホイール組み付ける時に少しズレたかもしれんので、そこだけもう一回確認補正せなアカンかもやけど。走ってて、少しフレる感触があるんだよね。もしかするとホイールベアリングも逝ってるのかもしれんけど…

そうそうちなみにこの作業、たぶんお店にお願いすると2万円近い工賃を請求されるコトになるけど、それは当然なんだよね。なぜなら、ハンドル周りを除去する手間だけでどれだけ大変かってのがあるから。天井から釣れるような何かがあればまだしも…ね。

Zak について

基本的にヲタクです。いや、別に萌えとかいうのではなく、ハマるとトコトン進めようとする癖があるので、自制が必要だという…。
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